目次
Oracle JDeveloper 今後の展望 Oracle Application Development Framework 柔軟な生産性 Oracle ADFの機能
その他の新機能
まとめ
Oracle JDeveloper:
2001年秋、オラクル社はOracle9i
JDeveloperを発表しました。これは、従来の製品を完全に書き直した100% Pure Javaバージョンです。
その後、Oracle JDeveloperは、完全で統合された作業環境をJava開発者に提供するJava開発ツールとしての地位を確立してきました。
2002年と2003年のいくつかの製品リリースにより、全体的な開発環境がさらに改善され、WebサービスやStrutsサポートのような多数の機能が追加されました。
Oracle JDeveloperは、単一開発環境において、J2EEアプリケーションとWebサービスの設計、開発、テスト、デバッグ、チューニング、デプロイ、バージョニングに必要なすべてのツールを提供します。
さらに、OracleJDeveloperは、完全なSQLおよびPL/SQL開発環境であり、開発者はそのアプリケーションのすべての層で作業を行えます。
今後の展望
J2EE自体は、ビジネス・アプリケーション開発とデプロイメントのための堅牢でスケーラブルなプラットフォームとして実証済です。 標準および移植性のメリットは明らかですが、Javaプログラミングが複雑であることや、短期間でアプリケーションを開発できるツールがなかったことから、多くのIT関連企業はJavaを積極的には適用してきませんでした。
Oracle9i JDeveloperのような最近のJava IDEは、開発者向けに、多くの生産性向上のための機能を提供していますが、主要なターゲットは、コードを扱う開発者です。 たとえば、スマートなエディタは自動的にコードを完成させることができますが、それでも開発者はコードを作成し、理解する能力が必要です。
Oracle JDeveloper 10g は、Java開発に対して視覚的で説明が明確なアプローチを提供します。 この新しいアプローチは、これまでの4GLツールが備えていた簡便性と生産性を、オープンな標準Java IDEに提供し、従来のJava開発者の開発作業環境を改善すると同時に、新しい開発者が簡単にJava環境に移行できるようにします。
Oracle Application Development Framework
J2EEプラットフォームがより複雑になっていることに対するオラクル社のソリューションは、Oracle Application Development
Framework(ADF)です。 Oracle Forms、PowerBuilderおよびVisual Basicのようなフレームワークを導入することにより、多くの開発者にとってWindows開発が容易になったように、Oracle
ADFは、さらに幅広いアプリケーション開発コミュニティにとってJ2EE開発を容易なものにします。
MVC(Model-View-Controller)アーキテクチャに基づいて、Oracle ADFでは、基盤となるテクノロジではなく、ビジネス・ロジック開発にアプリケーション開発者が集中できるようにします。
視覚的、明確かつガイドされたコーディング・テクニックにより、このフレームワークでは、アプリケーション開発者が必ずしもJ2EEエキスパートでなくとも、すぐに高い生産性を得ることができます。
このフレームワークは、業界標準のJ2EEデザインパターンに基づいています。 開発者は生産的なビジュアル・ツールを使用してアプリケーションのメタデータを操作し、フレームワークはこれらの保証済パターンを使用してアプリケーションを最も効率的に実行します。
Oracle JDeveloper はこのフレームワークに対し、次のビジュアル・ツールを提供します。
- ビジネス・ロジックをモデリングおよび生成するためのUMLツール
- クライアント・ユーザー・インタフェースをレイアウトするためのビジュアル・エディタ
- ページ間のナビゲーションを定義およびコントロールするページ・フロー・モデリング
- ユーザー・インタフェースへのドラッグ・アンド・ドロップ方式のデータバインディング
オラクル社は、Business Components for Java(BC4J)、UIX、JClientおよびOracle
MVC Frameworkなどの実績あるOracleテクノロジを展開して、Java開発の簡便化という目標を実現します。 これらのテクノロジは、一貫したユーザー・インタフェースをアプリケーション開発者に提供する、包括的で強力な単一のフレームワークに統合されます。
既存のBC4J、UIXおよびJClientユーザーは、これらのアプリケーションをOracle ADFにより発展させることができます。
発展過程で、JDeveloperおよびADFは、Thinクライアント・アプリケーション用のコンポーネント・モデルを定義するJavaServer Faces(次のJ2EE基準)に対応する見込みです。 そうなれば、アプリケーション開発者は、視覚的な宣言型の環境を使用してJavaServer FacesアプリケーションおよびJavaServer Facesコンポーネントの充実したセットを構築できます。
柔軟な生産性
Oracle JDeveloper 10g では、開発者はJ2EEアプリケーションおよびWebサービスを新規に、またはJ2EEフレームワーク(Oracle
ADFなど)を使用して構築することができます。 どの実装方法が選択されても、JDeveloperは、UMLモデラー、ビジュアル・エディタ、ウィザード、ダイアログ・ボックスおよびコード・エディタを含む必要なすべての生産性ツールを提供します。
Oracle ADFは、従来の開発フレームワークと異なり、アプリケーション開発を簡単で生産性の高いものにするだけでなく、柔軟性とスケーラビリティに優れ、業界標準に基づいたものにします。
Oracle ADFは、Model、ViewおよびControllerの交換可能なテクノロジを提供し、開発者がアーキテクチャの様々なレイヤーで実装の選択を行えるようにします。
生産性と柔軟性のユニークな組合せにより、開発者は、これらのテクノロジ選択を行うことも、または使用可能な選択肢を気にせずに簡単にテクノロジのデフォルト・セットから開始することもできます。
プロジェクトに対してテクノロジが選択されると、以降のユーザーとの対話では、関係する選択肢のみを表示するように環境が自己調整されます。
開発者は、カスタム・コードによりアプリケーションを拡張したり、XMLメタデータおよびJavaコードを使用してフレームワークの動作をカスタマイズまたは追加することができます。
さらに、フレームワークは、業界標準に完全に基づいています。 ADFアプリケーションは、あらゆるJ2EEサーバーにデプロイでき、様々なSQLデータベースに接続できるだけでなく、フレームワーク自体は標準J2EE
API、デザイン・パターン、コードおよびメタデータを使用します。
この柔軟性は、従来の開発フレームワークからの大きな改善点です。従来のフレームワークでは、開発者は、その環境の外部で機能する可能性がほとんどない、またはその可能性がまったくない専用のアプリケーション・モデルを使用する必要がありました。
Oracle ADFの機能
- アプリケーション・ナビゲータ
新しいアプリケーション・ナビゲータは、開発者がすべてのアプリケーション・ソースを単純化した構成で見ることのできる新しいアプリケーション・ナビゲータです。実装ファイルやデプロイメント・ディスクリプタは表示せずに、関連するコンポーネントのみを表示します。 したがって、大規模なアプリケーション・プロジェクトの煩雑さが軽減され、操作性が向上します。
- テクノロジ・スコープおよびアプリケーション・テンプレート
テクノロジ・スコープは、プロジェクトのテクノロジ選択を提供し、それぞれの開発環境でプロジェクトに該当する選択肢のみがダイアログ・ボックスに表示されるようにすることで、開発者が直面する複雑性を大幅に軽減します。 アプリケーション・テンプレートは、新しいアプリケーションの作成を簡素化し、関連付けられたテクノロジ・スコープによりアプリケーションを層別のプロジェクトに分割する手段を提供します。 各プロジェクトを手動で構築するかわりに、開発者は、サブプロジェクトおよびテクノロジ・スコープとともに、完全な基盤を迅速に生成できます。
- ドラッグ・アンド・ドロップ方式のデータバインディング機能
ADFフレームワークは、標準Expression Language(EL)構文の使用により、ADF Business Components、Oracle
Application Server TopLink、Enterprise JavaBeans、Webサービス、一般のJavaオブジェクトなど多様なサーバーサイド・テクノロジに対して一貫性のあるドラッグ・アンド・ドロップ手法でViewへのデータバインディング可能な環境を提供します。
- 新しいビジュアル・エディタ
HTML、JSPおよびUIXに対する新しいビジュアル・エディタにより、開発者はWebページをインタラクティブに設計できます。
WYSIWYGビジュアル・エディタは、プロパティ・インスペクタ、コード・エディタおよび構造ウィンドウと緊密に統合および同期化され、全体的に優れたビジュアルな編集環境を提供します。
- ビジュアル・ページフロー・モデリング
視覚的なページフロー・モデラー(Jakarta Struts用)により、開発者は、新しいページとアクションを構築し、それらを視覚的につなげてWebユーザー・インタフェースのフローを設計できます。
その他の新機能
- 強化されたIDEインタフェース
画面領域を最適に使用できることが、開発者の生産性確保には不可欠です。 新しいウィンドウ管理機能は、エディタの使用方法の最適化、エディタ分割機能の提供、複数エディタ・ウィンドウの管理、ウィンドウ・ドッキングの改善を実現します。
開発者は、コードの様々なビューを簡単に切り替えることができ(たとえば、コード・エディタとビジュアル・エディタの間での切替えなど)、また、画面を分割して、アプリケーションの複数のビューを同時に表示することができます。
- 強化されたコード・エディタ
Oracle JDeveloperでは、中核のJavaプログラマのために、コーディングの生産性向上に努めています。
今回のリリースには、共通のコーディング構成メンバー(if、for、try catchなど)でコードを囲む機能、ポップアップ・ウィンドウによるJavadocのクィック・アクセス機能、構文エラーおよびセマンティック・エラーをハイライトする機能、インポート文を追加する機能が含まれます。
- XML Schema Editor
Oracle JDeveloper 10g で初めて登場したXML Schema Editorは、XML Schemaの構造体、コンテンツおよびセマンティクスを表示します。
このスキーマ・エディタは、構造ウィンドウ、コンポーネント・パレットおよびプロパティ・インスペクタと完全に統合され、シンプルなドラッグ・アンド・ドロップ操作によるXML
Schemaの作成と編集をサポートします。 同時に、このビジュアル・エディタは、XML Schema Definition(XSD)コードと完全に同期化されています。
この環境では、コードとビジュアル・エディタを同時に表示できます。
- UMLモデリング
Oracle JDeveloper 10g は、分析および要件を取得するプラットフォーム独立型のUMLモデラー(UML
Class、UML Use Case、UML Activity)、および実装と2方向で同期されるプラットフォーム依存型のUMLプロファイル・モデラー(Java、Enterprise
JavaBeans、ADF Business Components、Webサービス、データベースおよびPage Flow)をサポートしています。
モデル間のスタイル変換は、UML ClassモデルおよびJavaまたはADF Business Componentsモデル間でサポートされています。
また、Oracle JDeveloper 10g からDatabase Schema、Use Caseおよびページフローの各モデラーを導入し、Business
Componentsモデラーにはアプリケーション・モジュールおよびビュー・オブジェクトのサポートが追加されています。
最後に、図の高速自動レイアウト、サムネイル表示機能、Javadoc形式での図の公開、他の図や外部ファイル/URLへのリンクを挿入する機能など、ユーザビリティとスケーラビリティを向上させる、多くの機能が追加実装されています。
- J2EEとWebサービス
Oracle JDeveloper 10g は、J2EEとWebサービスにおいて最新の標準をサポートし、JavaServer
Pages、サーブレット、Enterprise JavaBeansおよびWebサービスを開発するための使いやすいビジュアル・ツールを提供します。Oracle
JDeveloperは、Data Transfer ObjectおよびSession FacadeなどのJ2EEデザイン・パターンの生成もサポートします。
Embedded J2EE Serverに対する新しい管理ツールにより、J2EEアプリケーションのデータ・ソース、JAZNおよび他の設定を管理できます。
最新のリリースでは、開発者はJ2EEアプリケーションをシングル・クリックで、Oracle
Application Server、BEA WebLogic、JBossおよびTomcatにデプロイできます。
Oracle JDeveloperのWebサービスに対するサポートは、WS-I Basic Profile準拠のテスト、WebサービスのUMLモデリングおよび視覚化、JavaクラスからのワンクリックWebサービス作成、および複雑なPL/SQL
Webサービスの作成を処理できるように改善されました。
- 統合されたOracle Application Server TopLinkマッピング・エディタ
Oracle JDeveloperには、Oracle Application Server TopLinkの一貫したマッピングのための統合された新規サポートがあります。
TopLinkの開発者は、JavaオブジェクトおよびEnterprise JavaBeansのリレーショナル・データベースへのマッピングを、Oracle
JDeveloper IDE内で直接かつ完全にカスタマイズできます。
- データベース開発機能
新しく追加されたDatabase Schemaモデラーにより、開発者は、視覚的なダイアグラムを使用してデータベース・スキーマ・オブジェクトの既存情報の取り込み、新規作成および変更できます。
オフライン編集を対象に、データベース・オブジェクトの定義をプロジェクトに含めることができます。Oracle JDeveloperは、オフライン・オブジェクトのダイアグラムから、SQL
CREATE文またはALTER文を生成して、新規オブジェクトの作成や既存オブジェクトの変更の調整を実行します。
Oracle JDeveloperから各種サーバー(データベース、アプリケーション・サーバー、SOAPサーバー、UDDIサーバーなど)への接続情報を管理するConnection Navigatorは、マテリアライズド・ビュー(スナップショット)およびビューのログをサポートするように改善されました。
さらに、ユーザーは、カスタムのフィルターを作成して、Connection Navigatorで表示されるコンテンツを制限できます。
- 監査(Audit)および測定(Metrics)ツール
Oracle JDeveloperの新しい静的コード分析ツールは、開発者のコード作成に有効です。 新しい監査ツールは、コーディングの問題点および推奨されない変換コードを検知でき、新しい測定ツールはコードの複雑性を測定し報告します。
どちらのツールも、企業またはチーム独自のコーディング標準に従って作業できるように、構成およびカスタマイズが可能です。
- チーム開発サポートの改善
Oracle JDeveloperでは、他のソース・コントロール・ツールをサポートするように、拡張APIが強化されているうえ、Oracle
SCM、CVSおよびWebDAVに対するソース・コントロール・サポートも改善されています。 比較、履歴ツリー、マージ・ツールは、大規模なアプリケーション開発プロジェクトの管理を簡便にするために再設計されています。
まとめ Oracle JDeveloperでは、よりビジュアルで宣言型の開発環境を導入しながら、Javaコーディング機能の拡張も続行する予定です。
Oralce JDeveloper 10g は、より優れたJ2EEアプリケーションおよびWebサービスを、迅速かつ低コストで構築するためにJavaプログラマおよびアプリケーション開発者が使用できるシングル・ツールを提供します。
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